| 越前ガニを食べる旅 2017.03.15〜16 |
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| 福井県武生。古代に越前国の国府が置かれた由緒ある町である。長徳2年(996年)藤原為時は越前守に任ぜられて、娘の香子(かおるこ)を伴ってここ武生の国府に赴任した。この香子が後の紫式部である。 この武生から車で30分ほど走ったところに、越前町織田という集落がある。その地に鎮座する劔神社は、越前国二之宮とされ、古代から由緒正しい神社である。この神社の神官から出た織田氏は、越前守護の斯波氏に取り立てられて、尾張守護代から、ついには戦国時代の覇者織田信長を生むことになる。 そんな越前へ越前ガニを食べに行こうと、クラシックカメラの仲間と出かけた。5人の爺さま達は、東京から東海道新幹線で米原、米原から武生へ。翌日は武生から金沢、北陸新幹線で金沢から東京と、日本の中央部をぐるりと回る片道切符である。 |
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平成も終わりに近い29年(2017年)3月15日。旅は道づれ世は情け。東海道新幹線でいざ出発。期待感で一杯の爺さま達。 |
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| 新幹線が少し遅れて心配したが、米原で無事に特急しらさぎ号に乗り込んだ。益々テンションが上がる。武生駅には14時46分着。ここからタクシーで越前町織田、梅浦を経由して、カニ宿こばせに午後4時に到着した。雲行きがかなり怪しくなってきた。 |
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カニ宿こばせから日本海の夕暮れを望む。時にヒョウが混じる怪しい雲行き。真っ黒な雲の合い間から、一瞬強い光が日本海へ差し込む。なかなかの迫力だ。 |
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| 越前ガニの雄姿。11月6日から翌年の3月31日までが漁期。世界でもっとも旨いカニだと、かの開高健が太鼓判を押したカニである。福井県沖で獲れる雄のズワイガニ。越前ガニのブランドを保証する黄色いタグが誇らしげだ。黒い点々は何?と宿の女将に聞いたら、カニビルの卵だって。これが多いほど美味しいのだそうだ。 |
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| でかいカニじゃのう | カニは自分でむいた方が旨いよ |
| ズワイガニはタラバガニなどと違って、冷凍したり缶詰にしたりすると極端に味が落ちる。地元の浜茹でがズワイガニのもっとも旨い食べ方なのだ。この宿で浜茹での越前ガニを食べてしまうと、「都会のカニを旨いと思えなくなる」という不幸が待っている。 雄のズワイガニは、北陸では越前ガニ、山陰ではマツバガニと名前を変える。雌のカニは、雄に比べてずっと小ぶりだが、ねっとりとした内子、シャキシャキとした食感の外子と卵をたくさん抱えていて、安くて美味しい.。しかし、資源保護のため11月、12月の2ヶ月しか獲ることが出来ない。金沢では香箱ガニ、越前ではセイコガニと呼ばれ、庶民に愛されている。このセイコガニの卵をふんだんに使った開高丼が、この宿の名物のひとつなのだが、年が明けてしまうと禁漁になってしまい、食膳に上らなくなる。 |
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| バイ貝が完全に剥けた! | 完食!もう食えん。 |
| みんながカニに夢中になっているのに、約一名バイ貝に夢中になっている爺さまがいた。栓抜きで貝殻を叩くとうまく取り出せるというので、懸命にカチンカチンンと叩いている。そのうちにコツをつかんだようで、見事に全身をむき出した。ご苦労様。もうカニだけで満腹。私のバイ貝もお隣へ進呈した。 |
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| 朝食も豪華。若狭ガレイにカニ雑炊。 | |
| お初にお目にかかります。左の一番奥にいるのが私です。よろしく。5人の平均年齢は驚くなかれ、実に76.8才である。 |
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| 船のカタチを模したカニ宿こばせ。左端は女将。宿のすぐ前の長谷の間というバス停でバスを待つ間の仲間達。満足、満足。9時2分発のバスで武生駅に向かう。このバスを逃すと昼過ぎまでバスは無い。宿の前から武生駅まで所要時間は約50分。990円。往路のタクシーは7千円ほどだった。 |
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| 金沢には昼時に着いた。ひがし茶屋街を散策。ほんの一角だが江戸情緒豊かな粋な町並みが残っている。若い娘達が和服姿で行き来するのが、昭和生まれの爺さま達には、ことのほか嬉しいのだ。 |
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お昼は茶屋街の十月亭。金沢の名料亭銭屋がプロジュースした和食処。昔の茶屋の雰囲気を残して、気軽に和食を味わえる小粋な料理茶屋に改造した。ランチなら3千円程度とお手軽に楽しめる。でもまだあんまり腹が空かないなあ。 |
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| 竹かご弁当 | 蛇だと思ったら蛙だって。 |
| 竹かご弁当に加賀料理の治部煮を頼んだ。隣の爺さまは、腹が空いていないと言いながら、ペロリときれいに平らげていた。 |
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| 昼飯を食って元気を快復した爺さま達。さあ、これから軟派するぞ。 |
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| 「お願い、写真撮らせて!」 「いや! お断りします。」 すげないなあ。 |
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| 「おじいさま、写真撮ってください。」 「おおー、よしよし。はい、チーズ!」 |
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| 「うまく写ったかな。」 | |
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| Zenit S+Indaustar-50 | |
| 上3枚の写真は旧ソ連で作られたゼニットSで撮った。キリル文字のCは英語のSにあたる。ライカのボディーにミラーを押し込んだような、小型で可愛い一眼レフである。 |
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| 和服にブーツとはイカしてるね。いや、イカレてるのか。 うーん、これもアリかなあ。 |
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| 金沢城にて。以前は、金沢大学のキャンパスだったけれど、大学が移転して、昔の城郭建築が再生されていた。すっかり観光名所になっている。有名な兼六園は道を挟んで向かい側だ。 |
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| 3月16日16時47分、かがやき512号で金沢をあとにした。天候にも恵まれて楽しい旅であった。19時20分東京着。9時前には船橋の自宅へ帰り着いた。 |
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| コノサカズキヲ ウケテクレ ドウゾ ナミナミ ツガシテオクレ ハナニ アラシノ タトヘモ アルゾ サヨナラダケガ ジンセイダ |