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| Kiev 10+Helios-81 50mm F2 |
西欧のコピーが多い旧ソ連のカメラの中で、このキエフ10はひときわ異彩を放つ。なんと世界初の自動露出(AE)一眼レフなのである。AEカメラはレンズシャッター式カメラでは、キャノネットなどでかなり普及していた。
レンズ交換が出来るフォーカルプレーンシャッター搭載のAE一眼レフとしては、1965年12月発売のコニカ・オートレックスが日本初なのだが、このキエフ10は1964年に発売され、1965年3月にはボスフォート2号に積まれて宇宙に飛び立ったカメラだといわれている。そうだとすれば、間違いなく世界初のAE式フォーカルプレーン一眼レフだと言って良い。
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| 扇形のシャッター |
扇形の不思議な金属膜フォーカルプレーンシャッターも、このカメラを特異なものにしている。シャッター膜が金色に光っているのも、内面反射を嫌うカメラの部品としては禁じ手であるが、このシャッターを見ると思わずオ!と、惹き付けられてしまう。下部中央を軸にして、扇形に回転する不思議なフォーカルプレーンシャッターは、見たこともない独特なメカニズムだ。
レンズ付きの重量は1,022gと、これはいかにもソ連製らしく、かなりの超弩級である。
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| 石灯籠 |
江戸川河川敷にて |
特異なシャッターのおかげで、普通上下でフィルムを送るスプロケットギヤが、上側にしか付けられなかったので、フィルム送りに難がある。時々ギヤから外れて、フィルム送りに失敗するのだ。
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| 秋の花 |
パンパスグラス |
明るい空などでは、扇形のシャッターの影が、うっすらと写り込む。感度設定のダイヤルが堅い、シャッターボタンでレンズの絞りを調整するので、ストロークが深くシャッターぶれを起こしやすい。まあ、いろいろ難はあるのだが、惚れてしまえばなんとやらで、このカメラでの撮影はけっこう楽しいのである。
部品点数が非常に多く、機構も複雑なのでまともに動く個体は少ない。もともと日本にはほとんど出回っていないし、写真が撮れるだけでも貴重である。愛着が深まるばかりだ。
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| Kiev 10+Mir-1 37mm F2.8 |
ミール−1というレンズは、M42マウントやL39マウントなどが有名だが、5群6枚構成のレトロフォーカスレンズである。37mmという中途半端な焦点距離だが、これが意外に使いやすい。1958年のブリュッセル博覧会でグランプリを取ったレンズだというが、20cmまで寄れる近接撮影など、なかなかの優れものである。
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| 国立博物館 |
空の明るい被写体では、扇形のシャッター幕がわずかに写り込む。なにしろシャッターが光っているのだから覚悟の上だが。
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| 噴水 |
せいろ蕎麦 |
夕方になると映り込みは気にならなくなる。20mmの近接撮影はかなり使える。
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| ケロちゃん |
日本一 |
巣鴨の町は被写体の宝庫だが、37mmという焦点距離はちょうど良い。解像度もなかなかのものである。
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