2008年(平成20年)11月、マイクロフォーサーズ規格のカメラ第一弾として、パナソニックからLUMIX G1が発売された。このカメラに銀塩時代の古いレンズを付けて楽しもうというのが、このサイトの目的である。

マウント別実写例
ライカL
ライカM
キャノンFD
ニコンS/ContaxU,V
ニコンF
オリンパスOM
オリンパスペンF
ペンタックスK
ペンタックス110
M42・プラクチカ
ミノルタSR/MD
エクサクタ
Cマウント
デッケル
ゼニット
ヤシカ/コンタックス
VPK・ピコレット

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2009年には4月にパナソニックからLUMIX GH1が、7月にオリンパスからE−P1が発売され、さらに9月にはパナソニックLUMIX GF1が出て、マイクロフォーサーズ市場は一気に盛り上がりを見せてきた。このサイトの記事はLUMIX G1を対象に書いているが、GH1にもGF1にもE−P1にも応用出来るはずである。
      
Panasonic LUMIX GF1    Olympus E−P1

オールドレンズ党が泣いて喜ぶ特長その1
☆たった20ミリのフランジバック

メーカーは小型軽量ボディーを売りに、女性初心者層に売り込みを図っているようだが、実はこのカメラは、他のカメラにはない際だった特長を持っているのだ。それは、下図にあるようにボディーのマウント面から撮像センサー面までのフランジバックが、たった20ミリしかないということだ。 これまでに発売された世界中のレンズ交換式カメラの中で、最も短いフランジバックなのだ。オリンパスペンFやペンタックス110より短いのだから驚く。

これを利用すると、これまで発売された世界中のほとんどのレンズが使えることになる。メーカーはなぜか全く宣伝していないが、マニアの間ではこの特長を生かしたオールドレンズの使用が、密やかなブームになっている。G1と他社製のレンズをつなぐマウントアダプターも、たくさんの種類が発売されている。デジタル時代になって忘れ去られていた懐かしのオールドレンズが、G1登場によって息を吹き返しているのだ。
(パナソニック資料より)


下の図は世界各社のレンズマウントのフランジバックの一覧である。マイクロフォーサーズの19.3ミリは群を抜いて短い。他のマウントとの差分をアダプターで補正してやれば、全てのマウントが使えるというわけである。ただし、自動は効かない。絞りもピント合わせもマニュアルになる。これも、慣れてしまえばけっこう楽しいのだ。露出はカメラが判断して、最適なシャッタースピードを、これは自動で決めてくれるから安心だ。

  
世界のレンズマウントのフランジバック比較
マウント フランジバック(mm)
はミラーレス機
ペンタックス Q 9.2
Dマウント(8mm映画用) 12.3
ニコン 1 17.0
Cマウント(16mm映画用) 17.5
Fuji X 17.7
ソニーE 18.0
キャノンEOS−M 18.0
マイクロフォーサーズ 19.3
ペンタックス110   *1 26.5
ライカM 27.8
ライカL(スクリュー) 28.8
オリンパスペンF  *2 28.9
ロボット 31.0
ニコンS/コンタックス *3 32.0
フォーサーズ 38.7
ミランダ 41.5
キャノンFD 42.0
ミノルタSR/MD 43.5
キャノンEOS 44.0
ソニーα(ミノルタα) 44.5
エクサクタ 44.7
デッケル 44.7
ゼニット39 45.3
ペンタックスK 45.5
M42・プラクチカ 45.5
ヤシカ/コンタックス 45.5
オリンパスOM 46.0
ニコンF 46.5
注意事項あれこれ
注1. 逆は出来ない。たとえば、キャノンFDのレンズを、フランジバックが2mm長いEOSに付けようとしてもうまくいかない。近接撮影は出来るが、無限遠が合わないのだ。補正のためにレンズを付けたアダプターもあるが、あまりお奨めは出来ない。
注2. フォーサーズレンズは別として、他のデジタル専用の絞りリングのないレンズは、絞りをコントロール出来ないので使いにくい。要注意だ。
注3. *3のニコンSは正確には31.95。コンタックスとは厳密には互換性はない。ただし、M4/3で使う場合は問題はない。
注4. アダプターの精度の問題で、フォーカスリングをにすると無限遠にピントが来ない場合がある。少し手前で無限遠のピントが来るので、実害はないが注意を要する。
注5. *1は110判、*2は35mmハーフ判


オールドレンズ党が泣いて喜ぶ特長その2
☆視野率100%のライブビューファインダー

M型ライカ
バルナックライカ、キャノン7などレンジファインダー型のカメラは、望遠レンズを付けるとファインダーの対象が小さくなってしまうし、逆に近接撮影はファインダーとターゲットがずれてしまって、非常に撮影しにくかった。デジタル化されたライカM8や、エプソンRD−1などレンジファインダー型の最新機種でも、この点だけは大きな弱点として残った。特別のビューファインダーや、接写用のアダプターが必要になるのだ。

接写アダプターを付けたライカM8

Panasonic LUMIX G1は、144万ドットで視野率100%という素晴らしいLVFを装備している。レンジファインダー全盛時代のライカマウントの懐かしの銘玉を付けて、超望遠でもマクロでも自由自在、さすがのライカM8でも実現出来なかった快適なショットが、気軽に楽しめるようになったのだ。

(パナソニック資料より) 

LVFはもうひとつすぐれた特長がある。普通の光学ファインダーで、絞りを絞り込んで撮影しようとするとファインダーが暗くてピント合わせが出来ない。マニュアル撮影では、解放でピントを合わせてから絞りリングで絞るという作業が必要だった。ところがLVFは、カメラが適正露出を判断した画像を見ながら写すので、かなり絞り込んでも十分に明るい画像でピント合わせが出来る。ライブビューの大きなメリットであろう。


各種マウントアダプター
マイクロフォーサーズの人気を反映して、各種のマウントをマイクロフォーサーズに変換するマウントアダプターが、数多く販売されている。

実写準備
実写の前に次の3点だけ準備作業がある。
1.カスタムメニューでレンズ無しレリーズをONにする。 2.フォーカスモードをMFにする。 3.露出モードをA(絞り優先)またはにする。
露出モードはでも良いが、うっかり右の指でダイアルに触ってしまい、露出補正をしてしまうことがある。中村文夫氏のレポートににすれば、ダイアルに触っても、押し込まない限り露出補正にはならないとあった。さすがプロだと思った。


ここからは実写編です。マクロレンズ以外は無限遠の実写例を必ず入れました。
出来るだけ絞り開放、手持ち撮影で撮っています。オールドレンズが手に入り次第、
順次実写例を増やしていきます。

注1.アダプター欄ブランド名の下は、左がレンズ、右がボディー。
   ex. PK-4/3
      ペンタックスK
マウントのレンズを、4/3マウントのボディーに付けるアダプタ−。
注2.アダプター欄の印はPanasonic4/3-M4/3と合わせて使う。
   **印はRAYQUALのLM-M4/3と合わせて使う。
実写編     (マウント名をクリックすると実写編へリンクします。)
ニコンS/コンタックス
ライカL
ライカM
ペンタックスK
muk select
RJ Nikon S-m4/3
\7,800
RAYQUAL
**L-M  
\5,670
RAYQUAL
LM-M4/3
\14,700
Kindai
PK-4/3 
\15,120
(アダプターの価格は実勢価格。RAYQUALは宮本製作所の商標)
ニコンF
M42・プラクチカ
オリンパスOM
キャノンFD
NTエナジー
Nikon-4/3 
\4,980
ディスカバーフォト
M42-M4/3 
\4,400
八仙堂
OM-4/3 
\3,500
RAYQUAL
FD-M4/3
\14,700
(アダプターの価格は実勢価格。)
Cマウント
オリンパスペンF
ミノルタSR/MD
エクサクタ
台湾製
C-M4/3
\5,000
ディスカバーフォト
PenF-M4/3
\6,400
ディスカバーフォト
MD-M4/3
\6,400
ヤフーオークション
Exakta-M4/3
\9,800
(アダプターの価格は実勢価格。)
ペンタックス110 デッケル
ゼニット
ヤシカ/コンタックス
muk select
PTX110-M4/3
\4,800
muk select
DKL-M4/3
\8,800
ディスカバーフォト
M39−M42
\2,700
八仙堂
C/Y−M4/3
\3,500
(アダプターの価格は実勢価格。)

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