世界の妖しいカメラと マイクロフォーサーズの物語

3.ダビデの星とプラクチカの巻       2009.12.05

ダビデの星と異名をとる妖しいレンズがあるのをご存じだろうか。ロシアはルトカリノ光学(LZOS)生まれのINDUSTAR−61L/Zというレンズがそれである。点光源をぼかして撮ると、西洋人がダビデの星と呼ぶ六芒星が現れるという。

プラクチカ(東ドイツ)+Industar61 T/Z 50mm F2.8
プラクチカマウントの本家
シャッターがボディー前面にある。
ボディーの重量は563g。

ダビデの星のレンズを付けたプラクチカ
レンズはロシアのインダスター61L/Z
総重量は770g。


プラクチカ
は旧東ドイツのカメラウェルクシュテッテン社が、1948年に発売したプラクチカ2型に、42mmのスクリューマウントを採用したことで、世界的に有名なブランドである。
プラクチカマウント
はM42マウントとも呼ばれ、コンタックスSやペンタックスSPなどに採用され、世界中に広まった。

50年代から70年代まで30年間、レンジファインダー機のライカマウントと同じように、一眼レフではプラクチカマウントが世界標準であったのである。

カメラウェルクシュテッテン社はドレスデンにある1839年創業の名門企業であったが、のちにツアイスイコンとともにペンタコン人民公社に統合される。
このカメラの裏蓋にもPENTACONと刻印されていた。

そのプラクチカがヤフーオークションに登場した。なんと3,000円だという。思わず衝動買いをしてしまった。この伝説のカメラに、ボケがダビデの星になると云うロシアの妖しいレンズをつけて、クリスマスの夜を撮影してみよう。

(クリックすると大きくなります。)
フィルムはFUJIのSuperia PREMIUM400、現像とCDは45Digital Conびni西船橋店。
F5.6 1/250 iso400
高圧鉄塔
F5.6 1/500 iso400
韓国料理店
F5.6 1/125 iso400
一輪車
F5.6 1/250 iso400
赤い車
F5.6 1/125 iso400
皆中稲荷
F5.6 1/15 iso400
ダビデのクリスマス

このカメラはピント合わせが非常にやりにくい。コツがなかなかつかめないのだ。それをレンズが救ってくれた。このレンズはプリセット絞りで、絞りリングを押し込んで任意の絞りまで回し、そこで指を離すとストッパーがかかる。いったん、解放にしてピントを合わせる。解放だとピントは合わせやすい。ピントが合ったら、ファインダーを覗いたまま絞りリングを回せば、先ほどセットした絞りまで絞ってストッパーがかかる。これで、だいぶ合わせやすくなる。

ダビデの星はF5.6、F8.0の時に現れる。星形のボケは普通は嫌われるが、このレンズの星は非常に印象的で、大きな魅力になっている。


ダビデの星をルミックスG1につけて
インダスター61 T/Z 50mmF2.8
F5.8に絞ると五芒星の絞り形状になる。
ルミックスG1
G1によく似合うレンズだ。

M42マウントのレンズは、ルミックスG1によく似合う。六芒星のボケを楽しむには、EVFの大きいG1が最高だ。視野に現れるダビデの星は、たしかに神秘的である。
(クリックすると大きくなります。)
F5.6 1/2000 iso200
東京スカイツリー
F5.6 1/800 iso400
あくびする猫
F5.6 1/320 iso200
女の子
F5.6 1/1000 iso400
男の子
F5.6 1/50 iso200
銀座
F5.6 1/13 iso200
銀座

点光源をぼかしていって、ダビデの星が現れる瞬間は、感動的でさえある。

妖しきカメラとマイクロフォーサーズの物語
1.金色の偽ライカ 2.本物より高価なコピーライカ 3.ダビデの星とプラクチカ
4.世界最小の一眼レフ(1) 5.潜望鏡で覗くライカ 6.裏窓を覗く左利き一眼レフ
7.世界最小の一眼レフ(2) 8.哀しきコンタックス 9.不合理なドイツカメラ
10.共産党革命記念ライカ 11.孤児院で作られたライカ 12.不当に安いキャノン

ルミックスGF1を5倍楽しむ法 オールドレンズを楽しむ 35mmカメラの世界史 クラシックカメラの物語

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