世界の妖しいカメラと マイクロフォーサーズの物語

11.孤児院で作られたライカ−FED        2010.05.09

下の写真は1987年発行の、ソ連革命70周年記念切手である。左からトロッキー、レーニン、ジェルジンスキー。3人の偉大な革命指導者を描いている。ソ連建国の3英傑である。右端のジェルジンスキーFeliks Edmundovich Dzerzhinskii)は初代KGB議長であり、レーニンの右腕として共産革命を成功させた闘士であった。


1930年代から始まったスターリンの大粛正により、多くの政敵が処刑された。そうした悲劇に見舞われ親を失った孤児たちのために、生産と教育を兼ねた国立の孤児院が、ウクライナのハリコフ市に作られた。その孤児院は提唱者のジェルジンスキーの頭文字から、FEDコミューンと名付けられた。

1932年、ソ連政府の指示で、FEDの孤児たちは、発表されたばかりのドイツのライカDUを手に入れ、分解し、3台の試作機を完成させた。2年後には量産出来るまでになった。驚くべき早さである。日本のキャノンの発売は、さらに2年経った1936年になるのだから。

孤児たちが作った初代FED

FED−2 Type-d

ヤフーオークションでFED−2を9,700円で落札した。FED−2は、1955年から70年まで生産された。それまでのバルナック型ライカの模倣から大きく脱皮し、距離計とファインダーを一体化させ、距離計の基線長を大幅に長くし、フィルム装填は裏蓋着脱式とするなど、あらゆる面で操作性が向上している。生産台数は200万台と、ちょっと信じられない数字が公表されている。

Induster−26 52mm F2.8
Induster-26M 52mm F2.8
FEDのマークとキリル文字で、
и−26としか表示されていないが
Induster−26と呼ばれる。
FED-2 Type-d
シャッタースピードが1/30からで
巻き上げノブの形状と、セルフタイマー
から、後期型のType−d と判断される。

非常に使いやすいカメラだ。基線長が長いので2重像がくっきり分離して、ピントが合わせやすい。視度調節がついているのは、老眼には嬉しい。

インダスター26は、インダスター初の固定鏡胴のレンズだ。前期型と後期型があるが、このレンズはフォーカスリングに指掛けが無くなり、ローレットになった後期型である。距離目盛りが1,1.4、2、2.8、4、5.6、8、11、22、∞と絞りのような数値が刻まれていて、最初戸惑った。ロシアの技術者は時々変なことをする。そう言えば焦点距離も52mmと半端な数字だ。

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フィルムはFUJICOLOR 100、現像とCDは45Digital Conびni西船橋店。
F8.0 1/500 iso100
秋葉原交差点
7人殺傷事件の現場。かってここには
ヤマギワ電気があったのだが。

F8.0 1/500 iso100
秋葉原の食堂
サラリーマン時代はよくお世話になった。
近代的になった町の中で、頑張っている。
F11 1/500 iso100
谷津遊園
F11 1/500 iso100
噴水
谷津遊園は薔薇の名所だ。春と秋のシーズンには素晴らしい花園になる。

F8.0 1/60 iso100
松本楼
F8.0 1/80 iso100
ガード下の店


インダスター26 52mmF2.8をルミックスG1につけて

FEDのレンズを付けたG1

FEDに付いてきたレンズを、ルミックスG1に付けてみた。3群4枚のテッサータイプで、軽くて使いやすい。ボケ味もいい線いっていると思う。

(クリックすると大きくなります。)
F8.0 1/400 iso100
谷津バラ園にて
F8.0 1/640 iso100
街路灯
F4.0 1/1000 iso100
薔薇1
F3.5 1/2500 iso100
薔薇2
F5.6 1/80 iso100
松本楼
F4.0 1/20 iso100
シャガ

ロシアカメラを楽しむのは、一種の修行だと云った人がいた。このFED−2はまさにそれにぴったりのカメラだ。ヤフーオークションで落札して、1台目はレンズのフランジバックも、カメラのシャッターもダメで、交換。次に送られてきたカメラは、きれいだったが、なんとフィルムのパトローネが入らない。これも交換。3台目は、素晴らしい。完全なカメラであった。この出品者は非常に誠実で、素早く丁寧に交換に応じてくれた。ロシアカメラをオークションで購入する時は、こういう信頼出来る出品者から購入することが絶対条件だろう。


妖しきカメラとマイクロフォーサーズの物語
1.金色の偽ライカ 2.本物より高価なコピーライカ 3.ダビデの星とプラクチカ
4.世界最小の一眼レフ(1) 5.潜望鏡で覗くライカ 6.裏窓を覗く左利き一眼レフ
7.世界最小の一眼レフ(2) 8.哀しきコンタックス 9.不合理なドイツカメラ
10.共産党革命記念ライカ 11.孤児院で作られたライカ 12.不当に安いキャノン

ルミックスGF1を5倍楽しむ法 オールドレンズを楽しむ 35mmカメラの世界史 クラシックカメラの物語

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